
・造船所
小形内航船を建造している造船所に、「把駐力に問題あり」との意見があったが、ほぼ全造船所ともクレーム等はなく、コストの問題を除き性能的には問題がないとの認識である。
・船会社
内航船の船会社では、JIS形の把駐力の小さいことに対する不満が聞かれるが、一方、外航船の船会社では、JIS形をあまり使用していないためか、JIS形に対して特に意見はないと考えられている。
但し、JIS形の把駐力係数の小さいことは認識されている。
・メーカー
JIS形を製造していないメーカーからは、把駐力に問題があるので、廃止すべきとの意見もあったが、製造しているメーカーでは、把駐力が小さいながら、特に大きな問題となった事例等は聞かれなかった。
・船級協会
L≧90m以上の大級船の53%で使用されているが、特に大きな問題(損傷、クレーム)は、ないとのことである。
2)高把駐力アンカーの規格化について
造船所中心となるアンケート調査の多数意見としては、高把駐力アンカーの規格化はすべきであり、使用実績の多さ(アンケート調査で使用アンカーの半数以上)から対象はAC−14形とするとの結果となる。
以下、造船所、船会社、メーカー、船級協会と分けて集約した結果を併記する。
・造船所
AC−14形を標準としているところも多く、使用実績が多いことからAC−14形アンカーの標準化を望む意見が多数を占める。標準化すべき項目としては、収錨性を重視するため、アンカーの互換性が必要であり、現状のJIS形ストックレスアンカー並の製品規格(詳細形状・寸法規定)が望まれている。
・船会社
AC−14形を標準化すべきという意見が多い。また、DA−1形を併せて標準すべきという意見もある。標準化の項目も現状の規格並とすべきとの意見である。
・メーカー
AC−14形を製造していないメーカーは、AC−14形アンカーのみならず、アンカーの標準化自体に否定的で、アンカーの固定化に繋がりアンカーの発展になんら寄与しないという見解である。また、AC−14形を製造しているメーカーも、現状のメーカー標準によって、
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